令和6年8月23日(金)、三重県津市で開催された令和6年度全国ノリ研究会において、本校の江崎修央教授が講演しました。全国ノリ研究会は、ノリ研究の振興およびノリ研究者育成のための情報交換を行い、国内のノリ養殖業の発展に寄与することを目的として開催されているものです。江崎教授は、三重県水産研究所、鳥羽市水産研究所を含む複数の組織と連携してノリ養殖支援システムの構築に取り組んでいる事例を紹介し、三重県において運用した結果、その成果が出ていることを報告しました。 以下、講演要旨を示します。 <食害対策におけるスマート技術の応用と展望> 海洋観測機器によるノリ養殖支援 IoT海洋モニタリングシステム「うみログ」を株式会社アイエスイーと共同開発し、2021年から運用を開始している。生産者が「うみログ」から収集される海象データ、画像データを閲覧することはもちろん、得られたデータを機械学習等により解析することで、干出状態の可視化、潮位予測、画像による食害原因検出などに取り組んできた。中でも、三重県水産研究所と株式会社中電シーティーアイで実装した「クロノリ色落ち警戒アラート」は、三重県内の生産者のLINEグループに対して毎朝色落ちのリスクを通知するもので、2022年の漁期から活用されており、三重県のクロノリ生産者にとっては必須の情報となりつつある。