校長挨拶

林  祐 司

鳥羽商船高等専門学校は、非常に長い歴史のある学校です。本校の前身である鳥羽商船黌が、明治六大教育家の一人、近藤真琴先生によって1881年に創設されて以来、今年で136年、そして1967年に国立高等専門学校となってからは50年になります。現在、国立高等専門学校は全国に51校ありますが、それらが2004年に独立行政法人国立高等専門学校機構という一つの大きな組織に束ねられてから13年が経過しました。

高専は創立当初は中堅技術者の養成を目的に創設されましたが、時代の変化と社会の要請に応え、15歳の中学卒業生を受け入れる5年一貫教育を基本としつつも、大学編入、専攻科の設置、学校の再編統合などを進め、高等教育機関としての性格をより強め、実践性と創造性を備えた地域と世界の両方で活躍する、科学的思考を身に着けた高度の技術者の育成に努めるようになりました。現在は、「進化する高専」として、次なる50年に向けて様々な取り組みを始めているところです。

その中で、商船高専は全国に5校ありますが、他の高専と違った特別の使命を持っています。周りを海に囲まれた日本は、海上輸送によって必要な資源を輸入し、工業製品を輸出して経済を発展させてきました。最近は多くの製品の生産拠点が海外に移り、工業製品も輸入量が輸出量を上回る時代へと変化してきましたが、このような日本を出入りする物資の97%(重量ベース)は海上輸送によるものです。また、内航海運におきましても、特に貨物輸送の面で重要な役割を担っています。商船高専は、このような海上交通の担い手を総合的に育成するという点において重要な使命を持っています。さらに、経済のグローバル化、産業技術の高度化が急速に進んでいる近年、工学系の分野においても、社会の要請に応えた高度の実践的技術者の育成が必要になっています。

本校では全ての学生が心すべき三つの教育目標を掲げ、人間力にあふれた、創造性豊かで国際的に通用する、高度な実践的技術者の育成を行っています。

一つ、人間性豊かな教養人となること。

二つ、創造性豊かな技術者となること。

三つ、国際性豊かな社会人となること。

そして、本校は、高等専門学校ならではの特色ある教育、すなわち楔(くさび)形のカリキュラム(低学年から徐々に専門科目を導入し増やしていく)や実験・実習による体験重視型学習を取り入れています。本科(商船学科、電子機械工学科、制御情報工学科の3学科)と、その上に専攻科(生産システム工学専攻、海事システム学専攻の2専攻)があります。本科で5年(商船学科では5年半)、専攻科に進んだ人はさらに2年間勉強し、実践的な工学の知識と技術を身につけます。また、最終学年になると大学と同じように卒業研究がありますので、入学当初から研究的思考・態度を身に付ける必要があります。卒業・修了後は、就職・進学と多様な道がありますが、もっと勉強や研究をしたい人には、本科卒業生にあっては専攻科進学、大学編入学、専攻科修了生では大学院進学という道が用意されています。

本校では、よく学びよく遊べ、先輩・後輩や同級生仲間とともに青春時代を大いに楽しむべしということで、体育系・文化系のクラブ活動のほか、ロボットコンテスト(ロボコン)、プログラミングコンテスト(プロコン)などの同好会やさまざまな課外活動に積極的に参加することを勧めています。また、希望者は学生寮に入ることができ、教室やクラブ活動とはまた違った共同生活の場を通して、楽しく充実した学生生活が送れるように環境を整備しています。教職員一同、明るく活気あふれるキャンパスづくりに努め、個々の学生自身が持っている力を引き出し、伸ばし、高めていきたいと思います。
本校の詳細については、このホームページをご覧いただき、お気づきの点がありましたら、ご意見等を賜れば幸甚です。

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