令和6年9月9日(月)~11日(水)、岩手県の一関工業高等専門学校において開催されたGEAR5.0農林水産分野サマーキャンプ2024 in 一関に鳥羽商船高等専門学校の学生4名と担当教員が参加しました。 本サマーキャンプは、未来技術の社会実装教育を高度化するプロラムであるGEAR5.0農林水産分野に採択されている5高専が参加するフォーラムです。GEAR5.0の協力校である函館高専、一関高専、和歌山高専、阿南高専および中核拠点校である鳥羽商船高専が参加して、テーマについて議論します。 今回のフォーラムのテーマは「ビジネスプラン実現の可能性の検証」で、アグリビジネス創出フェア出展、発酵食品、海洋DXという3つのグループに分かれて議論が3日間にわたって行われました。サマーキャンプ3日目の最終日は議論の成果を発表し、活発な質疑応答が行われました。その後、参加学生らは陸前高田発行パークCAMOCYで講演を聞き、最後に高田松原津波復興記念公園と東日本大震災津波伝承館を訪問し、自然災害の脅威について自分の目で見て学びました。 サマーキャンプに参加した学生は次のように話し、実りのあるサマーキャンプになった様子でした。 「今回このようなイベントに参加するのは初めてだったのですが、自分の意見を伝え、積極的にグループワークに参加することを心がけていました。提案したビジネスプランについて実現の可能があると評価してもらえたことが1番良かった。実際に高専祭などでやってみたら等の声を頂き、起業について考えるきっかけにもなりました。今回様々な高専の方と関わることができ、自分の視野を広げるきっかけになったかなと思います。また、今回お話していただいた、上野さんの話であった「誰に、何を、誰が、どのように」を大切にし、今後の学生生活に活かしていきたいと思います」 「私はこのサマーキャンプを通して、コミュニケーション能力を身につけることができたと思います。この3日間は、初めて会う人たちと会話をしたり、人前で自己紹介や発表をする機会が多く、初めは緊張しましたが、2日目からは昼食や移動のときに自分から声をかけたりして、会話を楽しむことができました。グループディスカッションでは、各高専で研究している発酵食品について伝え合って理解を深めつつ、話し合いを進めることができました。学校も学年も違う人たちとの話し合いは、校内だけで行うグループワークと比べて、一人一人が積極的で、より多くの意見を出し合うことができたように感じます。また、陸前高田市の伝承館では、東日本大震災で被害に遭った建物や津波の高さを実際に自分の目で見て、自然災害の脅威について学ぶ良い機会になりました。今回のような他高専との交流の場がまたあれば、積極的に参加したいです」 「グループワークでは、各メンバーの意見を矛盾なく取り入れることができたか、メンバー全員が理解・納得できるものであったか、各高専の強みを活かしたものにできたかという点を重視しながら司会役を担当しました。グループ内での積極的な発言のおかげで円滑に議論ができたことがよかったです。また、メンバーの背景に関係なく、積極的に発言するメンバーの姿勢が印象的で、積極的な行動は最終的に良いものを作り上げることができるという経験ができたことがよかった。今後の学生生活にも活かしていきたいです」 「チームメンバーは化学系を学んでいる学生が多く、その中で自分の専攻している情報分野の知識を使って、違う視点からアイデアを膨らませるように努力した。これまで、ビジネス視点でアイデアを出す経験が少なかったので苦労した。アイデアがまとまっても、ビジネス視点で考えると売り上げがあまりなく現実的なアイデアではなかったりもしたので、そのバランスを考慮することに苦労した。起業経験のある学生メンターさんにアドバイスをもらいながら、まとめていった。東日本大震災のことは当時テレビやニュースで取り上げられているので知っていたけれど、大きすぎる地震や津波で大きすぎる被害が出ていて、どうしても現実味がなかった。実際に被災地を見学したり、当時の写真などを見て回ることで、本当にここで起こったことなんだと実感し、とても恐ろしく感じた。この体験を無駄にせず、今後自分の身にも起こり得ることだと自覚し、今できる防災などをかんがえていきたいと思った」