教育理念・教育目標・三つの方針

教育理念

進取・礼譲・質実剛健

本校の目的

本校は、教育基本法(昭和22年法律第25号)、学校教育法(昭和22年法律第26号)及び独立行政法人国立高等専門学校機構法(平成15年法律第113号)に基づき、

深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする。

 

教育目標

    1. 人間性豊かな教養人となること
      幅広い教養と知性を身につけ、判断力があり、礼儀正しく、かつ思いやりのある人間を目指す。
    2. 創造性豊かな技術者となること
      確かな基礎学力と専門知識を身につけ、進取の気性と不屈の精神を備えた技術者を目指す。
    3. 国際性豊かな社会人となること
      国際感覚とコミュニケーション能力を身につけ、広い視野と行動力を備えた社会人を目指す。

 

 

 

三つの方針

アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)
①求める学生像

学科共通

礼儀正しく、他人を思いやる心を持った人

将来、技術者や科学者を目指す人

自らの夢に向かって自主的に行動できる人

 商船学科

海や船に興味がある人

学ぶことが好きで自ら考えて行動できる人

将来、海事技術者として世界で活躍したい人

 情報機械システム工学科

他人を思いやる心を持ち、自主的に行動できる人

基礎学力を有し、情報技術やものづくりに興味がある人

コミュニケーション能力を有し、国際社会で活躍したい人

 

②入学者選抜の方針

上記求める学生像および、本学の教育目標を達成することができる資質を有する学生の選抜を目的とし、「体験学習選抜」、「高度情報エンジニア育成特別選抜」、「推薦選抜」および「学力検査選抜」を行う。

1.体験学習選抜(商船学科のみ)

商船学科の教育を受けるのに必要な素養と基礎学力を有した人を選抜するため、入学志願者調査書および志望理由書を評価するとともに、本校が用意する課題での体験学習と作文、そして目的意識・学習意欲・適性などに関する面接を行い、それらの結果を総合的に評価する。

2.高度情報エンジニア育成特別選抜(情報機械システム工学科・高度情報工学コースのみ)

情報機械システム工学科高度情報工学コースの教育を受けるために必要な素養と基礎学力を有した人を選抜するため、入学志願者調査書を評価するとともに、情報技術の素養を示すための説明と質疑応答、目的意識・学習意欲・適性などに関する面接を行い、それらの結果を総合的に評価する。

3.推薦選抜
調査書評定の総計に応じて、特別推薦と一般推薦を実施する。在籍中学校長が責任を持って推薦でき、本校の教育を受けるのに必要な素養と基礎学力を有した人を選抜するため、推薦書及び入学志願者調査書を評価するとともに、目的意識・学習意欲・適性などに関する面接、また一般推薦においては作文を課し、それらの結果を総合的に評価する。

4.学力検査選抜
本校の教育を受けるのに必要な素養と基礎学力を有した人を選抜するため、入学志願者調査書を評価するとともに、学力検査を行い、それらの結果を総合的に評価する。

第4学年編入学のアドミッション・ポリシー
①求める学生像

 情報機械システム工学科

    1. 他人を思いやる心を持ち、自主的に行動できる人
    2. 基礎学力を有し、情報技術やものづくりに興味がある人
    3. コミュニケーション能力を有し、国際社会で活躍したい人

 

②入学者選抜の方針

上記求める学生像および、本学の教育に必要な素質と学力を有している人を、在学(出身) 高等学校における調査書、学力検査及び面接の結果を総合的に判断して選抜を行う。

留学生のアドミッション・ポリシー
①求める学生像

 商船学科

    1. 将来、海事技術者として世界で活躍したい人
    2. 海や船に興味があり、自ら考えて行動できる人
    3. 日本語と日本文化に興味と関心をもつ人

 情報機械システム工学科

    1. 他人を思いやる心を持ち、自主的に行動できる人
    2. 基礎学力を有し、情報技術やものづくりに興味がある人
    3. 日本語と日本文化に興味と関心をもつ人
②入学者選抜の方針

上記求める学生像および、本学の教育に必要な素質と学力を有している人を、独立行政法人国立高等専門学校機構が実施する第 3 学年編入学試験(外国人対象)結果を判断して選抜を行う。

専攻科のアドミッション・ポリシー
①求める学生像

A)専門分野に関する開発能力の向上を目指す人

B)複合的視点で社会的問題を捉えることのできる人

C)国際的な感覚を持ち自律した技術者を目指す人

②入学者選抜の方針

本専攻科が実施する教育を受けるのに必要な基礎学力があり、求める学生像に合った人物の選抜のため、「推薦による選抜」、「学力試験による選抜」を行う。

1.推薦による選抜

推薦による選抜においては、一般推薦と社会人推薦を実施し、それぞれ在籍学校長または所属する企業等の長が責任を持って推薦する者に対して、高等専門学校本科における調査書の評点と意欲・表現力・適性・専門基礎知識などに関する面接試験の結果により、必要な基礎学力があり、求める学生像に合っているかを総合的に評価し選抜を行う。

2.学力試験による選抜

学力による選抜においては、所属学校における調査書の評点と数学の筆記試験、TOEICのスコア、意欲・表現力・適性・専門基礎知識などに関する面接試験の結果により、本専攻科が実施する教育を受けるのに必要な基礎学力があり、求める学生像に合っているかを総合的に評価し選抜を行う。

 

ディプロマ・ポリシー(卒業・修了認定の方針)

本科においては、各学科のカリキュラム・ポリシーに基づいた教育課程により、定められた項目及び所定の単位を修得した学生に卒業を認定する。
専攻科においては、専攻科のカリキュラム・ポリシーに基づいた教育課程により、定められた知識や能力を身に付け、所定の単位を修得した学生に修了を認定する。

 商船学科

物流の国際化と船舶の技術革新に適応した船舶の運航技術者として活躍できる専門知識と技術を習得した人材および海事関連産業で活躍できる人材を育成する。

 

(A)人間性豊かな教養人となること

(A1)豊かな教養

一般教養に関わる科目の習得を通じて豊かな教養を身につけ、地球的視点から物事を多面的に理解することができるようになる。

(A2)自律

学習活動における自主的・継続的な取り組みを通じて、責任感と柔軟性を養うとともに、自らの管理ができる。

(B)創造性豊かな技術者となること

(B1)技術者としての倫理観

技術が社会および自然に及ぼす影響・効果に関する理解力や責任など、技術者として社会に対する責任を自覚できる。

(B2)技術者として必要な基礎知識

商船学(航海・機関)分野において基盤となる数学、物理、化学、電気・電子、航海・機関、計測・制御等に関する基礎学力を身につけ、それらを関連分野において活用できる。

(B3)技術者としての専門知識

船舶の安全運航に関する分野の基礎を理解し、自主的に実験、解析、考察できる。

(B4)技術者としての創造力

基礎的な知識・技術を統合し、創造性を発揮して課題を探求し、組み立て、解決できる。

(B5)社会に貢献できるデザイン能力

地域との交流や連携に努め、科学・技術・情報を利用して社会の要求を解決するためのデザインができる。

(C)国際性豊かな社会人となること

(C1)記述力とプレゼンテーション及びディベート能力

正しい情報や自分の意見を他者へ伝えるために、論理的な記述、プレゼンテーション及びディベートができる。

(C2)チームワーク力

協働の際に、自分のすべき行動を判断し実行するとともに、互いの価値観を尊重し、チームとしての目標達成に寄与できる。

(C3)国際コミュニケーション能力

英語をはじめとする様々な方法を用いて、情報や意見をやり取りできる。

(C4)異文化理解

日本文化について正しい知識を身につけるとともに、積極的に国際交流に努め、多様な価値観を理解できる。

 

 情報機械システム工学科

高度情報工学コースにおいては、異分野に応用可能な最新の情報工学分野を基盤とする。また、総合工学コースにおいては、普遍的な情報工学分野および電気電子工学、機械工学との連携を基盤とする。上級学年では、学生自身の個性に応じてオーダーメイドカリキュラムから選択する。5年間の学修を通じて、地域に貢献し日本の産業を支える実践的技術者としての専門知識・技術を身に付けることを目標とする。

 

(A)人間性豊かな教養人となること

(A1)豊かな教養

一般教養に関わる科目の習得を通じて豊かな教養を身につけ、地球的視点から物事を多面的に理解できるようになる。

(A2)自律

課外活動における自主的・継続的な取り組みを通じて、責任感と柔軟性を養うとともに、自らの管理ができる。

(B)創造性豊かな技術者となること

(B1)技術者としての倫理観

技術が社会および自然に及ぼす影響・効果に関する理解力や責任など,技術者として社会に対する責任を自覚できる。

(B2)技術者として必要な基礎知識

情報・電気電子・機械工学分野において基盤となる数学、物理、化学、電気・電子、情報、通信、計測・制御、力学、設計・製図、加工等に関する基礎学力を身につけ、それらを関連分野において活用できる。

(B3)技術者としての専門知識

情報、電気電子、機械の技術を組み合わせて動作するシステムの基礎を理解し、自主的に実験、解析、考察できる。

(B4)技術者としての創造力

基礎的な知識・技術を統合し、創造性を発揮して課題を探求し、組み立て、解決できる。

(B5)社会に貢献できるデザイン能力

地域との交流や連携に努め、科学・技術・情報を利用して社会の要求を解決するためのデザインができる。

(C)国際性豊かな社会人となること

(C1)記述力とプレゼンテーション及びディベート能力

正しい情報や自分の意見を他者へ伝えるために、論理的な記述、プレゼンテーション及びディベートができる。

(C2)チームワーク力

協働の際に、自分のすべき行動を判断し実行するとともに、互いの価値観を尊重し、チームとしての目標達成に寄与できる。

(C3)国際コミュニケーション能力

英語をはじめとする様々な方法を用いて、情報や意見をやり取りできる。

(C4)異文化理解

日本文化について正しい知識を身につけるとともに、積極的に国際交流に努め、多様な価値観を理解できる。

 

 専攻科

本校の専攻科は以下に示す到達目標を掲げ、さらに各専攻においても特色ある教育目標を掲げています。定められた能力を身に付けた学生に修了を認定します。

(A) 専門分野におけるより高度な開発・創造能力を持った技術者となること

    1. 専門分野に関連する分野に関しての基礎知識と応用技術を修得する
    2. 専門分野に関しての基礎知識と応用技術を修得する
    3. 専門分野における創造的製作能力を修得する

(B) 複合的視点から物事を考え解決する能力を持った技術者となること

    1. 複合視点のもとで、現実に生活している地域社会の諸問題を明確化する能力を修得する
    2. 技術者としての社会貢献と責任について考える能力を修得する
    3. 課題解決のための計画を設定し、計画を遂行する能力を修得する

(C) 国際的な感覚を持ち自律した技術者となること

    1. 英語など外国語の読解能力、およびコミュニケーション能力を修得する
    2. 論理的な記述、口頭発表、討議を行う能力を修得する
    3. 生涯にわたって学び続ける力、主体的に考える能力を修得する

 

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

ディプロマ・ポリシーに基づき、下記の方針に従って教育課程を編成し実施します。

 

 商船学科

  教育課程 編成方針

 5年半の学修フェーズを「基礎フェーズ」「応用フェーズ」の2つに大別する。各フェーズは学内における学習や実習による「席上課程」と大型練習船における乗船実習による「実習課程」を含む。学生は基礎フェーズで自分の適性を見極めた後に「航海コース」または「機関コース」を選択する。応用フェーズでは各コースの専門的な学修と長期の大型練習船において乗船実習を行い、実践的かつ幅広い学習を進める。また、海事技術者としての幅を広げるために、STCW 条約に基づいて開講される科目群の他に、先端的な内容を取り扱う選択ユニットを設定し、個々のキャリア設計に応じて1分野を選択し、履修することを要する。

   1.専門教育:基礎フェーズ(カリキュラム概念図 1・2年生)

1年生では商船学の基礎科目として「航海概論」「機関概論」「海技実習」「練習船実習1」などを学ぶ。2年生では、「電気電子理論」「基礎船舶工学」などの工学的な基礎科目を配置する。これらを通じて、商船や海事技術者の基本を学び航海士と機関士の仕事などを学習することで、最終的に自らコース選択をする足掛かりとする。また、2年生の最終月には1ヶ月の大型練習船における「実習課程」がある。

 

 2.専門教育:応用フェーズ(カリキュラム概念図 3・4・5・6年生)
3年生からは航海コースと機関コースに分かれ、各分野の専門科目を多く配置し、将来の進路に直結した内容を学習する。5年生の卒業研究では課題や問題に対して自ら解決することで、技術や知識の定着をはかる他、発表や論文執筆を通じて他に伝える表現力などを身につける。「実習課程」は4年生後期の5ヶ月、6年生前期の6ヶ月で行なわれ、船員として必要な実践力を身につける。
        1. 航海コース
          船長、航海士を養成するコースである。船長、航海士は、貴重な人命と莫大な財産である船舶や高価な積荷を安全に、かつ経済的 に目的地に送り届ける重要な任務を遂行する必要がある。そのため、三級海技士(航海)第一種船舶職員養成施設として定められる航  海に関する科目(航海システム論、地文航海学、天文航海学等)、運用に関する科目(操船論、海洋気象論、輸送安全学等)、法規に関する科目(航海法規、海事法規等)を網羅するとともに、キャリアデザインや選択ユニットの科目を配置し、航海士として要求される教養、資質、技術力を身につける。
        1. 機関コース
          機関長、機関士を養成するコースである。機関長、機関士は、船舶に搭載されるエンジンの運転と保守のみならず、補助機関、その他船内のあらゆる機械に精通した技術者である必要がある。そのため、三級海技士(機関)第一種船舶職員養成施設として定められる機関に関する科目(内燃機関学、蒸気機関学、補助機関学、電気機器学、計測制御工学、設計製図等)、執務一般に関する科目(基礎船舶工学、舶用機関学実験等)を網羅するとともに、キャリアデザインや選択ユニットの科目を配置し、機関士として要求される教養、資質、技術力を身につける。

 

 3.グローバル教育(カリキュラム概念図 グローバル教育)

国際性豊かな社会人となるために、英語に重点を置き、各学年での明確な目標に沿った授業を実施する。授業方法についても、従来型の板書を写すだけのリーディング、ライティング中心ではなく、コミュニケーションスキルとしてリスニング、スピーキングに重点を置いている。また、英語力のみならず、グローバル力向上を目指し、異文化理解を深めるため、ハワイ、シンガポールなどへの短期留学イベントを多く設けているほか、海外からの学生を受入れ共同学習の機会を設けている。

 

 4.教養教育教養教育(カリキュラム概念図 基礎学力養成・横断的学習・キャリアデザイン)

人間性豊かな教養人となるために、さまざまな知識を身に付けられるように、多種の教養科目を設置する。海事分野との関わりを意識するだけではなく、教養として様々な観点から学ぶことで、創造力の源と幅広い社会性を身につける。また、将来の自身のキャリアデザインを早期から実践し、在学中はもちろん、実社会に出てからの人生の歩み方を考える機会とする。

 

 5.学外活動

商船学科では、学内の学習に加え、校内練習船を用いた航海、および大型練習船実習を行なう。学外者と接することでコミュニケーション力の向上、大型練習船実習での実践力の向上を図っている。

 

(学修成果の評価方法)
学修成果の評価は、各科目において、シラバスに示した評価方法に基づき、試験、小テスト、レポート等を用いて総合的に評価する。試験は筆記試験により行う。ただし、科目の性質により、実技、作品、報告書若しくは論文等を提出させ、または口述試験を行うことにより、筆記試験に代えることができる。成績評価は100点法で行い、60点以上の場合、単位を認定する。学業成績の評語は、次の表に基づいて決定する。ただし、100点法で評定できない科目については合格・不合格とし、評語を合・否とする。

 

学業成績の点数 評 語
80点以上
70点以上79点以下
60点以上69点以下
59点以下 不可

 情報機械システム工学科

  教育課程 編成方針

 入学時に「高度情報工学コース」もしくは「総合工学コース」を選択し、自ら将来のビジョンを持って学修に取り組ませる。
両コース共通の学修フェーズとして5年間を「スタートアップ」「基礎フェーズ」「応用フェーズ」の3つに大別する。1年生の「スタートアップ」では情報機械システム工学科で学修する概要を理解するとともに論理的思考能力を育成する。2・3年生の「基礎フェーズ」において、体
験型の実習を通じて共通基盤となる技術要素に触れさせる。4・5年生の「応用フェーズ」においては、自らが専門とする学修分野として「専門性ユニット」から1分野を必須選択とし、自らの将来就く職種に沿った「志向性ユニット」を選択することで、個々の個性に応じたオーダーメイドカリキュラムを実現する。

 一方で、1年生から5年生までの混合型の地域連携PBLを配置し、それぞれの立場において到達すべき技量、立ち振る舞いについて体験を重ね、成長を促す。

 

高度情報工学コース
情報工学を主専攻とするデジタル分野に秀でた特化型の人材を育成する。特に、生成系 AI、サイバーセキュリティ、DX、データサイエンス、UI/UX/デザインをメインストリームとして、多様な事象を扱う。1年生から地域連携 PBL に参画させ、その学びを本校の特徴であるスマート水産・農業、GX、海事・海洋 DX の課題へ展開する。

1. 専門教育:スタートアップ(カリキュラム概念図 1年生)
情報工学に主眼を置きつつ、デジタル加工技術および電気電子工学についても、基本的な事柄に絞って学修する。前期は、「プログラミング1」を通じて、論理的思考能力の基礎を育成していく。「工学リテラシ」では、工学で用いる各種ツールの使い方と基本的なコミュニケーション能力の育成を図る。また、「学科概論」では、オムニバス形式で学科での取り組み事例や教員の研究内容の紹介を行い、情報機械システム工学科でどのようなことを学び、高度情報工学コースの学生として、どのような未来が描けるのか、これからの就学に対するモチベーションの向上を図る。
後期は、学科で必要な基本技術や概念を理解することを主眼とする。「デジタルファブリケーション1」で3D CAD と3D プリンタを用いたデジタルファブリケーションの基礎を実践する。「情報工学基礎」で情報機器やネットワーク機器などハードウエアに関する知識や、データベースやプログラミングなどソフトウエアに関する知識を学ぶ。「電気電子基礎」では情報と機械をつなぐための電気電子分野の基礎として、素子やセンサ類、基本的な電気回路について学ぶ。

 

2.専門教育:基礎フェーズ(カリキュラム概念図 2・3年生)
情報工学を主軸としつつも、共通基盤となる電気電子工学、デジタル加工技術について講義と演習を織り交ぜながら専門教育を実施する。情報工学の中でも新しい分野である、「コンピュータネットワーク」を基盤とした、「サイバーセキュリティ1」や「DX 概論」などについてデジタル分野の基盤的知識と技術を習得させる。また、「プログラミング2」や「情報工学」において、高度なプログラミング技術やハードウエア技術を学修し、「WEB アプリケーション」において、これらを組み合わせた情報システム開発の体験を実践する。電気電子工学分野では、「電気電子工学」、「電気電子回路」において、アナログ回路、デジタル回路を活用して情報と機械をつなぎ合わせるために必要な知識と技術を習得する。また、デジタル加工分野では、「デジタルファブリケーション2」を開講し、3D CAD での設計と共に、実際の工作機械を用いた加工体験を行う。また、これらの融合領域として「マイコン工学」や「計測工学」において組込み技術やセンサを学修することで、それぞれの基盤分野の連携を理解する。

 

3.専門教育:応用フェーズ(カリキュラム概念図 4・5年生)
個性に合わせて選択可能なオーダーメイドカリキュラムによる学修を実施する。将来的に自らが取り扱う高度な技術分野の学修として専門性ユニットを配置し、情報工学分野の応用領域もしくは、電気電子工学分野との融合・複合領域の科目群を選択する。また職種に応じて配置する科目群として志向性ユニットを配置し、開発設計、生産技術、ビジネス基礎などから選択する。
5年生の卒業研究では、これまでに学修した知識や技術を基に研究を推進し、定量的な分析による評価を実践した上で、自らの成果を口頭発表や論文執筆により他人に伝えることができる能力を育成する。

 

総合工学コース
情報工学および機械工学の融合複合分野とし、ものづくりに関わる機械分野、電気電子分野、情報分野を広く履修させる。コンピュータソフトウエアの設計・開発・運用をするだけではなく、ハードウエアの特性を理解し、設計・製作が実現できる人材を育成する。

1.専門教育:スタートアップ(カリキュラム概念図 1年生)

情報工学、電気電子工学、機械工学の基礎について学ぶと共に、それぞれの分野の基本的な関連について学習する。前期は、「プログラミング」を通じて、論理的思考能力の基礎を育成していく。「工学リテラシ」では、工学で用いる各種ツールの使い方と基本的なコミュニケーション能力の育成を図る。また、「学科概論」では、オムニバス形式で学科での取り組み事例や教員の研究内容の紹介を行い、情報機械システム工学科に対する理解を深め、総合工学コースの学生として、どのような未来が描けるのか、これからの就学に対するモチベーションの向上を図る。後期は、学科で必要な基本技術や概念を理解することを主眼とする。「機械工学基礎」で3D CADと3Dプリンタを用いた工作技術の基礎を実践する。「情報工学基礎」で情報機器やネットワーク機器などハードウエアに関する知識や、データベースやプログラミングなどソフトウエアに関する知識を学ぶ。「電気電子工学基礎」では情報と機械をつなぐための電気の基礎として素子やセンサ類、基本的な電気回路について学ぶ。これら3つの科目を通じて、それぞれの分野の連携について体系立てて学習する。

 

2.専門教育:基礎フェーズ(カリキュラム概念図 2・3年生)

共通基盤となる「情報工学」「電気電子工学」「機械工学」について講義と演習を織り交ぜながら専門教育を実施する。情報工学分野では、プログラミング、ネットワークについて学修し、電気電子工学分野では、電気回路、電子回路について学修、機械工学では、工業力学や材料学、加工法について学修する。また、これらの融合領域としてマイコン工学や計測工学を学修することで、それぞれの基盤分野の連携を理解する。

 

3.専門教育:応用フェーズ(カリキュラム概念図 4・5年生)

個性に合わせて選択可能なオーダーメイドカリキュラムによる学修を実施する。将来的に自らが取り扱う高度な技術分野の学修として専門性ユニットを配置し、情報工学分野、電気電子工学分野、機械工学分野の融合・複合領域の科目群を選択する。また職種に応じて配置する科目群として志向性ユニットを配置し、開発設計、生産技術、ビジネス基礎などから選択する。
5年生の卒業研究では、これまでに学修した知識や技術を基に研究を推進し、定量的な分析による評価を実践した上で、自らの成果を口頭発表や論文執筆により他人に伝えることができる能力を育成する。

両コース共通のカリキュラム
  1.PBL(カリキュラム概念図 地域連携PBL)

PBL では、講義や実習で得た知識や技術を用いて、社会実装を目指した課題解決を通じて創造力を持った技術者を養成する。そのため地域の企業や社会との協働による活動を実施し、その成果発表として学外のコンテスト等へ参加を推進する。
1年生から、上級生と混合のPBL グループに参加し自らの進む道を徐々に明確にしていく。
2・3年生では、基礎的な技術要素の組み合わせで実現可能な仕組みづくりを中心に担い、4・5年生でどのようなカリキュラムを選択して行くかを検討するための素地とする。
4年生のPBL では、低学年に対して自らが指導的立場として、課題に取り組むことでリーダーシップや主体性を育成する。5年生のPBL では、客観的にプロジェクトの進捗を確認しながら、その方向性を示し、不足部分を補うような立ち位置で参加する。
また、4年生では、インターンシップによる実務体験への参加も促進している。

 

2.グローバル教育(カリキュラム概念図 グローバル教育)

国際性豊かな社会人となるために、英語に重点を置き、各学年での明確な目標に沿った授業を実施する。授業方法についても、従来型の板書を写すだけのリーディング、ライティング中心ではなく、コミュニケーションスキルとしてリスニング、スピーキングに重点を置いている。また、ハワイ、シンガポールなどへの短期留学イベントを多く設けているほか、海外からの学生受入れに伴う共同学習の機会を設けている。

3.教養教育(カリキュラム概念図 基礎学力養成・キャリアデザイン)

人間性豊かな教養人となるために、世界のさまざまな人類の英知を身に付けられるように、多種の教養科目を設置する。工学との関わりを意識するだけではなく、教養としての様々な観点を数多く学ぶことで、自身の中に多数の創造のきっかけを植えつける。
また、将来の自身のキャリアデザインを早期から実践し、在学中はもちろん、実社会に出てからの人生の歩み方を考える機会とする。

 

(学修成果の評価方法)
学修成果の評価は、各科目において、シラバスに示した評価方法に基づき、試験、発表、相互評価、態度、ポートフォリオ等を用いて総合的に評価する。試験は筆記試験を主とするが、科目の性質により、実技、作品、報告書若しくは論文等を提出させ、または口述試験を行うこともある。成績評価は100点法で行い、60点以上の場合に単位を認定する。学業成績の評語は、次に基づいて決定する。ただし、100点法で評定できない科目については合格・不合格とし、標語を合・否とする。

学業成績の点数 評 語
80点以上
70点以上79点以下
60点以上69点以下
59点以下 不可

 専攻科

(A) 商船学、機械工学、電気電子工学、情報工学の専門分野における、より高度な開発・創造能力の修得のための科目

    1. 専門分野を高度化するために必要な基礎を数学などの自然科学科目や専門科目により養う。
    2. 商船学、機械工学、電気電子工学、情報工学の分野の専門科目により高度な開発・創造が可能となるよう応用技術を養う。
    3. 特別研究、特別演習を通じ、商船学、機械工学、電気電子工学、情報工学の専門とする分野における高度な創造的製作能力を養う。

(B) 複合的視点から物事を考え解決する能力を持つための科目

    1. 人文・社会科学科目や専門関連科目により、複合的視点から課題発見と解決方法を提案できる能力を養う。
    2. 特別実習や環境・倫理に関する科目により、技術者としての社会貢献と責任を考える能力を養う。
    3. 実験科目、特別研究により商船学、機械工学、電気電子工学、情報工学の専門分野および複合分野における課題解決のための計画を設定し遂行する能力を養う。

(C) 国際的な感覚を持ち自律した技術者となるための科目

    1. 英語に関する科目により国際的感覚と技術者間で十分な意思疎通ができる英語によるコミュニケーション能力を養う。
    2. 実験科目、特別研究、特別演習により、学会発表で通用する論理的な記述、口頭発表、討議を行う能力を養う。
    3. 全科目を通じて、生涯にわたって学び続ける力、主体的に考える能力を養う。

(学習成果の評価方法)
学習成果の評価は、各科目において、シラバスに示した評価方法に基づき、試験、小テスト、レポート等を用いて総合的に評価する。試験は筆記試験により行う。ただし、科目の性質により、実技、作品、報告書若しくは論文等を提出させ、または口述試験を行うことにより、筆記試験に代えることができる。成績評価は100点法で行い、60点以上の場合、単位を認定する。学業成績の評語は、次の表に基づいて決定する。ただし、100点法で評定できない科目については、合格・不合格とし、評語を合・否とする。

学業成績の点数 評 語
80点以上
70点以上79点以下
60点以上69点以下
59点以下 不可

 

アセスメント・プラン(学修成果の評価に関する方針)

本校ではアドミッション・ポリシー、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーの3つのポリシーに基づいて教育が行われています。
教育の改善・改革を継続的に実施するためアセスメント・プランを定め、3つのポリシーの妥当性を検証しています。全学レベル、学科・専攻レベル、科目レベルの3段階で学修成果を評価し、その結果を各段階にフィードバックすることで教育改善を行います。また、年度計画の自己点検結果等を運営諮問会議で報告し、外部からの意見を受け入れることで本校のPDCAサイクルが有効であることを確認しています。

評価の段階 入学時
(アドミッション・ポリシー)
在学中
(カリキュラム・ポリシー)
卒業時
(ディプロマ・ポリシー)
全学レベル 入試倍率
入学時アンケート
留年・中途退学者数
卒業生・修了生アンケート
就職率・進学率
卒業生・修了生アンケート
就職先・進学先の一覧
専攻科の学位取得状況
学科・専攻レベル 学科・専攻の各入試倍率 進級者数
単位取得状況
外部テスト(TOEIC、CBT等)
専攻科の外部発表
卒業・修了要件達成状況
専攻科の特別研究予稿集
科目レベル 授業アンケート
シラバス

※上記の各指標を含む、より詳細な自己点検シートを作成し、学修成果に関する情報把握と可視化を行うことで教学マネジメントの実質化を図ります。

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