(令和7年8月6日掲載) 鳥羽商船高等専門学校 専攻科生産システム工学専攻1年生が、令和7年6月27日(金)、一般社団法人 電子情報通信学会 東海支部が開催した令和6年度卒業研究発表会表彰式・学生研究奨励賞授与式に出席し、優秀卒業研究発表賞を受賞しました。 受賞の対象になった研究は「深層学習を用いたイノシシ検出精度向上 ~親子分類の有効性~」です。近年、獣害被害の増加が深刻になっており、早急な対策が求められています。その対策を支援するため、本研究では、カメラ画像による害獣、特にイノシシを高精度に検出するためのシステム開発に取り組んできました。 今回の受賞において注目されたのは、高精度にイノシシを検出することができたという点です。これまで、イノシシの検出精度はある程度以上向上しないという課題がありました。これを解決するため、本研究では、成獣と幼獣を区別して識別器を作成する手法を開発し、イノシシの検出度を高めることに成功しました。実用化が期待できるレベルの成果を示したことが評価され、今回の受賞に至りました。 研究に取り組んだ学生は、「高専生活の集大成である卒業研究を評価していただいたことが何より嬉しいです。技術的な関心だけでなく、獣害の現状やそれに対する取り組みに深く関心を持っていただけたことで、研究をすすめていく励みとなりました。今後も獣害対策に関する研究に取り組み、実際の現場の助けとなるような研究となるよう取り組みたいです」と話しました。 学生を指導した教員である廣瀬誠教授は、「今回の提案手法により、イノシシの識別精度を大幅に向上させることができました。また、少ない学習画像でも良好な結果が得られた点は、特筆すべき成果といえます。今後は、イノシシに加えて、シカやサルなどの識別精度の向上にも取り組み、増加し続ける害獣被害の抑制に貢献できればと考えています」と話しました。 概要 ◆名称 一般社団法人 電子情報通信学会 東海支部 令和6年度 卒業研究発表会表彰式・学生研究奨励賞授与式 卒業研究発表会 – 電子情報通信学会 東海支部(外部サイト) ◆日時 令和7年6月27日(金) ◆場所 Party Restaurant REGOLITH (愛知県名古屋市西区牛島町6-1名古屋ルーセントタワー1F) ◆受賞名 令和6年度 優秀卒業研究発表賞 ◆受賞者 専攻科 生産システム工学専攻 1年 中川 竣介さん (卒業研究発表当時は、本校情報機械システム工学科に在籍) ◆指導教員 情報機械システム工学科 教授 廣瀬 誠 情報機械システム工学科 教授 江崎 修央 ◆参考 ポスター_深層学習を用いたイノシシ検出精度向上 ~親子分類の有効性~ 本件に関する問い合わせ 鳥羽商船高等専門学校 総務課 総務係(広報担当) 0599ー25ー8013 soumu-soumu@toba-cmt.ac.jp 鳥羽商船高専のことをSNSで発信しています。 こちらもぜひご覧ください。 公式X 公式Instagram