-次世代で活躍する高度な海洋人材の育成・災害支援機能を備えた練習船-
- 1.鳥羽丸の船体設計(Smooth Bowコンセプト)
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鳥羽丸の船体形状は、「練習船「鳥羽丸」代船建造仕様書及び一般配置図」で、「本船の船首は推進性能及び動揺性能に優れた形状、船尾はトランサム船尾とし、船尾水面下はスタンバルブ形状とする。」としています。
これは、バルバスバウ形状(球状船首)にこだわることなく、受注した造船会社が持つ最新技術を採用したいとの本校の考えからです。
(新)鳥羽丸の建造を受注した「三菱重工マリタイムシステムズ株式会社」から、ディープV型船首形状のSmooth Bowコンセプト(三菱重工マリタイムシステムズ株式会社が開発)の技術提案がありました。
ディープV型船首形状は、縦揺れ(ピッチング)が緩やかになり、船内作業性や居住性が向上します。近年、日本海や太平洋を航行するフェリーで採用されています。
同クラスのSmooth Bow船型とバルバスバウ船型をシミュレーションで比較評価した場合、上下加速度が低減出来るので船酔い率が改善、平水中の船体抵抗(剰余抵抗)が低減できる見込みです。 - 2.水槽試験
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令和5年9月12日~14日に「株式会社三井造船昭島研究所(東京都昭島)」にて、(新)鳥羽丸の水槽試験が行われました。
・令和5年9月12日:伴流計測(満載状態)
・令和5年9月13日:抵抗・自航試験(満載状態)
・令和5年9月14日:抵抗・自航試験(試運転状態)
試験に使用される模型船は、「長さ:約5.0m」「幅:約1.0m」「縮尺:約1/10」で精密にパラフィン(ろうそくの原料)で製作されています。
また、実船と同様にサイドスラスター(トンネル)や舵及びビルジキールなどが装備されています。
この模型船を使って「株式会社三井造船昭島研究所」の大水槽(長さ220m✕幅14m✕水深6m)で試験を行いました。
詳細な分析結果の報告は、少し待たなければならないそうです。
ディープV型船首形状のSmooth Bowコンセプトは、昔の「タイタニック」などの直立船首と同じように見えますが、技師さんにお話を伺うと水線下の設計は、全く違う新しい技術が使われているそうです。
新型船首形状の模型船は、当初「バルバスバウ形状」を見慣れた私たちには、「???」となっていましたが、3日間見続けていると「水線下のシャープな船首形状」が素晴らしいと思うようになりました。
今後10年20年と経つにつれ、このような船首形状が一般的になるかも知れません。




